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明日の朝早い新幹線でイナカに帰るので、この日記の年内更新はこれで最後である。
今年は菅原さん(詩森夫)のイナカで迎える初めての正月だ。
なのに「紅白見れるかなあ」とか「進ぬ電波少年スペシャル」は見せてもらえるかなあとか、
テレビ番組の心配ばかりしていて、嫁は働くもの、ということをすっかり忘れ、菅原さん(詩森夫)
にあきれ果てられる詩森である。(ちなみに日頃はテレビは殆ど見ないのだが正月だけは毎年完璧な
テレビっ子になるのだ。そんな私がいちばん好きな正月番組は「箱根駅伝−往路−」である。)
こんな私にお付き合いいただきありがとうございました。どうぞ良いお年を。
今日で会社はおしまい。新年からは晴れてプータローである。
しかし、生活の手段をなにか講じないことにはなあ、とようやく今日になってぼやぼや思う詩森である。
とりあえず「ケイコとマナブ」と「公募ガイド」を購入し、「サントリーミステリー大賞」の賞金が
一千万円というのに大興奮した。こんなことでは先が思いやられる。まさに「現実を見ろ」ってかんじだ。
でも「ファンタジーノベル大賞」も一千万円なんだよなあと妄想にふけていく詩森の夜であった。
髪を切りに行った。
実はここ1年くらい詩森のアタマは詩森にしては例外的に小奇麗である。
それにははっきりとした理由があって、一度切ったら半年、ひどいと一年あまりも美容院にいかない詩森が
このところ2ヶ月に一回はしげしげと美容室に通っているからに他ならない。
そしてそれにもはっきりとした理由があって、会いたい人がいるのだ。そう。美容室に。
美容室で会いたい人、と言ったらそりゃあ美容師に決まっている。
その美容師はイガラシさんと言う。この人が詩森的には目茶苦茶カッコイイのだ。
なにがカッコイイって、まず彼は行くたびに同じカッコをしている。
別に制服のある美容室ではない。なのにだ。これ以上は洗いこめないと思われる黒のパーカーに
黒のパンツ。四角い眼鏡。そしてテンガロンハットと言ってしまって差し支えない黒の帽子。
そりゃあ夏は上がTシャツになったりはするが、基本的にはこれだ。
そして彼はうるさくオシャベリをしない。客商売なのでそれなりに気をつかって話してはくれるが
無口といってよいだろう。その上声がものすごく小さいので、隣の席でドライヤーなんか使われた日には
なにを言っているんだかさっぱりわからない、こともある。仕方ないのでとんちんかんな相づちを打つ私。
そして彼はなぜか必ず物を落とす。カーラー、櫛、ハサミ、雑誌。カットの上手な(そう彼はカットがとても上手)
器用そうな指先からいきなりモノが飛ぶので結構驚く。
ここまで読んで「どこがかっこいいんだ」と思った人もいるかもしれない。
でもカッコいいものはいいんだからしょうがない。それが証拠に男の好みが似ているとお互いに認める桐野薫
に紹介したらなんだかだと私より足繁く通っている。
ちなみに私と桐野の共通の王子様は永瀬正敏だ。
イガラシさんは永瀬にはちっとも似ていないが、それでも私と桐野のツボを押すなにかがあるのだろう。
彼の魅力についてまだまだ書きたいことはあるが、キリがないのでこの辺で止める。ほんとは今日
髪を染めるのもやろうと思ったが、「パーマかけたから次の方がいいですよ。もしなかなかこれないなら今日やるけど」
と言われたので「あっじゃあ近々また来ます」とすかさず答えた。その日が今から楽しみである。
今日は近所の電器屋に行った。デジタルビデオカメラを見に行ったのだが、その電器屋の一角に肩揉み機の
コーナーがあった。吸い寄せられるように近づく詩森と菅原さん(詩森夫)。そして店員が薦め上手なのをいいことに
さまざまな機械を堪能した。菅原さん(詩森夫)が説明を聞いている間にも詩森は揉み続け、15分コースを完了してしまったほどだ。
その後、揉み疲れでものすごくだるくなってしまい、パソコンソフトを買うという菅原さん(詩森夫)が「どれがいい」
熱心に聞いているのに、「どれでもいい。なんでもいい」と投げやりに答えて顰蹙を買った。
まあでもパソコンのソフトを買って、ご飯の材料も買って、家に帰る。
ご飯の支度をしながらちらっと見ると、菅原さん(詩森夫)はもらってきた肩揉み機のパンフレットをうっとりと眺めている。
我が家に肩揉み機が来る日は意外に近い、のかもしれない。
今日は元劇団員がでている「夏の大三角形」を見に行った。
彼女が恐縮しきりなので多くを語りたくないが、あれはいけない。
下手でもいい。つまらなくてもいい。
いくら私でもそんなことで「あれはいけない」なんて書く権利はない。
でもあれはいけない、と思った。怒りすら覚えた。
ただひたすらに「安易で」ありつづける2時間30分(私が行った日は楽なので更に20分伸びてた)
許されていいはずがない。
「このページ読んでます」とか、「ちゃんと更新して下さい」とかたまに言われるようになった。
嬉しいけど、詩森の性格的にこれ以上マメな更新は不可能だと思う。
でも詩森なりに頑張るので見捨てないで欲しい。まあ、あとはメールでも下さい。反応があるとそれなりに
「ろば」ではあるが、木に登る。
今日は中村拓ちゃんとルームルーデンスの田辺さんという人が主催するプロデュース公演を見に行った。
演目はカフカの「変身」だ。私は元万有引力の中村亮さんという人が好きで、この人が出ているものと思いこんで
行ったのだが、なぜか入り口のところで私服の彼に会った。「演出かな」と思ったが、当然、それは勘違いで彼はただの
観客だった。つまり最初から出ていなかったのである。大馬鹿だ。大した知合いも出ていない芝居に3000円も出したショック
は大きい。ところでくだんの中村亮さんは、法政の551ホールの天井から宙吊りで降りてきたり、信じられないような
アクロバティックな動きをこなすスゴイ役者さんだ。声もいい。重ね重ねも残念だ。
さて、肝心の公演だが、聾者劇団と舞踏集団とルーム・ルーデンスの合同公演だった。
装置や衣装がオシャレで美しかったが、もっと生なましいものが、私は見たかった。
「変身」という演目で聾者と健聴者でひとつの役を演じる。これはちょっとない出色の演出プランだと思う。
それだけに残念な気持ちが残った。
ところで今よんでる村上春樹の「約束された場所で」はえらい面白い。読んでる最中から大興奮の詩森である。
読み終わったら、「ろばの戯れ言」の方にレビューを書く(予定)だ。そしてやはり「戯れ言」の方にレビュー
書くぞ、の意気込みで行った映画「プライベート・ライアン」はあろうことか今年のワースト1だったことを報告し
今日の日記は終わる。なんなんだー。
今日は今日とて岐阜の劇団ジャブジャブサーキットを見に行った。
演目は「非常怪談」。良く出来ているだけでなく、他に見当たらない、という点で出色の脚本だと思う。
でも、私はちょっと苦手だった。
きっとそれは日常的な芝居が苦手、という「好み」に左右されている部分も大きいと思うが、
その提示された日常が、私の日常感覚とずれてしまうのがどこかしんどかった。これがもっと絵空事だったら
気にならないだろう些細な感覚の違いが辛かった。
観ている時にはわからなかったけど、私が「北」の人間だというのも大きいかもしれない。
「北」の日常はもっとローテンポで、寡黙だ。
劇中、座敷わらしとか河童とかでてくるのだけれど、その存在のあり方が皮膚感覚で違う。
東北の家は、もっと湿っている。その湿り気の中に実感として「もののけ」はいる。
「非常怪談」の「もののけ」は乾いていた。それが悪いというわけじゃなく、私がはぐれてしまっただけだ。
それから、花切りハサミでは「指」は切れないよなあ、と思ってしまったから、ラストも私の中でずれてしまった。
とはいえ私の好みと合わなかっただけで、ぜんぜん悪い芝居じゃないことはきちんと書いておきたい。
役者さんもみんな良かった。何人かは「物凄くいい」とも思った。
そして「人の死を抽象的に語ることは意味がない」と書いたはせさんのパンフの言葉にはすごく共感を覚えた。
詩森も早くに母を亡くしていて、でもしょっちゅう「抽象的に」死を語っている。素直に反省した。
できすぎた話なので信じなくても結構である。
それは、これといった「たたり」もなく終わった今回の「四谷怪談」での唯一かつ最大にオカルテッィク
な出来事なのだ。
今回、照明でゼラ(色をつけるためのフィルム)がコンピュータ制御で変化する機材を使っていたのだが、
ある時、この機材が、スイッチも入れていないのにがあっと稼動しだしたのだそうだ。
そして、コンピュ−タ画面には謎のメッセージが無軌道に打ち出され、最後に「IWA」−イワ−と表示
されたというのである。そんな馬鹿なと思うが、作り話としても出来すぎた話で面白いのでご紹介する
ことにした。こういうことがひとつあると公演も楽しい。ちなみに私はせっかくお祓いで頂いたお御影を
家のテレビの上に置きっぱなしにして劇場に行ってしまったツワモノである。どちらかといえば怖がりなのだが
そういうところヘンに図太い。なにも起こらなくてほんとに良かった。雨にたたられたくらいで。
池田さんと飲むのに忙しくて更新をさぼっていたら本番が終わってしまった。
全く池田さんと芝居をやることは命を削ることだと思う。
それに仕込みで光座にも泊まった。あんな路上のような場所で寝たことも衝撃だったが、
それ以上にそこで「熟睡」できたことで自分という人間がつくづくわからなくなった。
昔から私は劣悪な環境の方がよく眠れる超サバイバル体質なのだが、昨年のアルス・ノーヴアでの
連続公演でそれにますます磨きがかかったように思う。私と境くんは確かにあの頃劇場に住んでいた。
近所に銭湯もあって、思えばいい劇場だった。だからといって光座でもそれをするとは。元は映画館とは
いえ、光座はレッキとした廃虚だ。
しかし舞台監督の瀬戸くんは3泊もしたらしい。私ですら2泊なのに。ちなみに彼は最近詩森が会った中
では、ダントツのいい男なのだが、受付嬢の間ではなぜか「関口宏の息子」に似ていると評判だった。
なんとも気の毒な話である。確かにいい男なんだけど、関口宏がお父さんじゃなあ、と妙に気持ちが引く私である。
そういえば今日は「紅王国」という劇団の芝居を見に行ってきた。うちの音楽をやってくれた寺田くんが音楽を
やっているというので見に行ったのだ。言葉も練られているし、役者さんもそこそこ上手だけど、
ラストはいきなりエヴァンゲリオンになっていて、エヴァンゲリオン・アレルギーの私にはちょっと辛い部分
もあった。守護神が、「私が守護神だあっ」といわんばかりのわかりやすい衣装を身にまとい登場した時には、
悪いけどつい笑いそうになった。でもああいったオタクっぽさは芝居には実は必要なのものかもしれない。
詩森の芝居にはないオタクパワーを感じた夜だった。そして結局、寺田くんと飲んで終電だった。彼は今日も
打上げで朝帰りだろう。ちなみに彼のぱっとみのかっこ良さは一見に値するが、仲良くなるにつれて明らかになる
変人ぶりがそれを忘れさせる。瀬戸くんといい、彼といい、あと一歩がほんと惜しいよなあと思いつつ傍らで
コロナビールを煽る寺田くんを見やる詩森であった。
しばらくさぼっていたけど稽古は順調だ。
でも飲み会も絶好調で、その他さまざまな雑務もあり、お約束のように睡眠時間がなくなっていく。
光座は劇場じゃないので、ハシゴ一本まで自分たちで調達しなければならないから、
それなりに大変だ。
それにしてもどんどん寒くなる天候が心配。
今日はタブルお梅の抜き稽古である。
タブルお梅とは伊右衛門を誘惑する武家の娘お梅を吉岡扶美子と沢村小春二人一役で演じようという
試みだ。大変だろうとは思っていたが、これほど大変とは思わなかった。吉岡も沢村も今まで
で最大のダメ出しを食らっている。
昨日も「あんたたちのシーンだけ見劣りするんだよね」などとこれ以上はない屈辱に晒された。
気の毒だが、頑張ってもらうしかない。
ところが、いざ始めるとなんだかすごく良くなっている。なにか吹っ切れた様子だ。
週末の通しがようやく楽しみになってきた。
しばらく飲みに行くまいと思っているのに、毎日誰かしらスタッフさんが来るので
退院早々打ち合わせと称して連日飲みに行っている。昨日は音響の原さん、今日は照明の小境さん
が来て結局飲みに行った。
私は12時くらいに帰ったけど、その後、池田さんと小境さんは日本酒を飲んで大変なことになったらしい。
そういう私も終電を逃して大崎からタクシーになってしまった。給料日前なのにまったくトホホ
ってかんじだ。
荻窪12時6分。この線だけは譲れない。
なんだかよくわからないうちに入院することになってしまった。
1泊2日で帰れるんだけど、それでも入院は入院である。
しかもとても簡単なものだけど手術をするんである。
稽古中なのになあ、とおもってはみるものの現代医学は待ってくれない。
ま、演目も「四谷怪談」だし、このくらいのことがあった方が箔もつくというものか、と
気を取り直す詩森であった。
今日は「暗闇のイワ」を演じる椎名珠里さんが稽古に来た。
この人は、なんと、驚くなかれ、現役のショーモデルである。「それがどうした」と思う人もいるかもしれない。
私だってそう思っていた。けど、やっぱり実物を目の当たりにするとおおおおっというかんじである。
その上、珠里さんは「お茶」「お花」「長刀」あげくは「美容師」の免状を持っている。
なんというか「出来」が違うんである。
歩く姿も、立つ姿も、座る姿も美しい。これぞ現役モデル。
意味もなく得意絶頂である。まさに「虎の威をかる狐ならずろば」に成り下がる詩森であった。
ついにお祓いに行ってきた。四谷にある田宮神社というところだ。
もっと早く行くつもりだったけど、宮司さんが他に仕事を持っているらしく、予約をとるのに手間取ってしまった。
しかも、職場に電話をかけると「はい。中央競馬会PRセンターです。」と出る。
「競馬」と聞くと血のはやる詩森としては、いったいなんの仕事をしてらっしゃるのか、ものすごく気になる。
でもそんなことをいきなり聞くわけにもいかず、真面目な顔でお祓いをうける。
結局、謎はとけぬまま、神社を後にする私たちであった。
そして「声」の岸田事務所+楽天団にあって、岸田理生さんに「女優の声はこの声」と言わしめた
その人こそ、今回のお岩様、米澤美和子さんである。
美和子さんは久々の舞台で、立ち稽古初日には緊張のあまり、芝居にならなかった位可愛らしいところがある人だ。
しかし、稽古が進むと流石に力の違いを見せつけはじめた。
持ち前の声の圧力、存在感に、実生活でも一女の母であるところの強さと慈愛が加わってまさに無敵のお岩様である。
早くお客様に見せたいと心から思う詩森である。
でもまあ伊達に池田さんも長く芝居をやっているワケではないんである。
真ん中に立てば芝居もぴりっとしまる。
しかし、ひとつだけ不思議なことがあって、最近池田さんは「ヘンな声を出す」というのに凝ってるんである。
まあ、彼のいた岸田事務所+楽天団というのはとりわけ「声」に関しては他の追随を許さない劇団だったわけで
池田さんの中に「いわゆるいい声」以外の声を使いたいという欲求があるのは痛いほどわかる。
しかしひとり「イァァァー」とか「トアァァァー」とか真剣そのものの顔で練習している姿は池田さんには悪いけど
相当笑える。
稽古中にもその声をつかって、詩森にすげなく却下されてるけれど、きっと「ヘンな声」がいけないんじゃなくて
あの真剣すぎる顔がいけないんだと思う。「池田さん、目茶苦茶カッコ悪いよ」と言うと池田さんは物凄く口惜しそうだ。
いつか池田さんの「ヘンな声」が日の目を見ることを切に願っている。
公演まで1ヶ月を切っているというのに稽古の話が出ないからいぶかしく思う人もいると思う。
それには理由があって、今日の日まで約2週間、伊右衛門様が旅公演に行っていたのだ。
そして伊右衛門様が出ないシーンというのは2つか3つしかないんである。
これでは稽古が進むわけもない。
じりじりしつつ待っていた稽古場と詩森を知ってか知らずか、仕事で大幅に遅れた池田さん(そう「あの」池田さんが
伊右衛門なんである)登場。(池田さんの詳細はこのホームページのどこかにある3月公演の稽古場日記をさがして欲しい)
早く稽古をしたいのに、遅れた言い訳とお土産を買えなかった言い訳を長々とまくしたてる池田さんの勢いは誰にも
止めることはできない。そして、なぜかしっかり飲みに行くことに・・・。「今回もこれか。これなのか。」と天を仰ぐ詩森であった。
今日は天皇賞だった。馬券は買わなかったが、テレビで観戦。
「毎日王冠」に続きサイレンススズカの逃げ切り勝かと思われたその時、故障発生。
予後不良ということで薬殺された。馬というのは骨折が致命傷となり、苦しんで死に至るため
安楽死が選ばれることが多い。競馬が動物愛護団体から批判される理由はこのへんによるところも大きい。
私も一ファンとして矛盾を感じる日もある。
まあ、でもファンであることをやめるつもりは今のところはない。
サイレンススズカ、記録以上に記憶に残る馬だったと思う。冥福を切に祈る。
仕事が延長になっただけでもショックなのに事務所が移転するそうである。
今までの銀座は家賃が高すぎるのでもっと安いところに越すのだそうだ。
それはいいが、なんと行き先は「馬喰町」だという。
発表になったその時、「それはどこ!?」というあっけにとられた空気が社内一杯に広がった。
みんな無言で「地下鉄路線図」を取り出す。なんといっても「ばくろちょう」その響きだけでもただものではない。
パソコン通信でお知り合いになった高名な劇作家K村さんと一般人のM月さんに口を揃えて薦められた
岡野玲子の「陰陽師」というマンガを買いに行く。
これがあんた、実に面白いんである。でも800円もする。全7巻揃えるのには結構気合がいる値段だ。
一計を按じた私は菅原さん(詩森夫)の目に付くところに置きっぱなしにして彼が罠にかかるのをじっと待った。
なんだかだとマンガ好きの菅原さん(詩森夫)はまんまと引っかかり熱中して読んでいる様子。
いいぞいいぞ、と見守る私。
そしてついに言った。「これー続きは?」
「駅前の本屋でうってるよ」となるべくさりげなく答える私。
あとは待つのみである。あー早く続きが読みたい。
帰りがけにいきなり上司に呼ばれ、引継ぎが終わらないから年内一杯来て欲しいと要請を受ける。
ガーンというかんじだ。それはないだろ。それは。
開き直った私は「週3回しかこれないけどそれでもいいですか。」と強気にでる。
それでもいいと言うので、観念して引き受けた。
おかげで詩森の気ままなプータロー生活(失業保険付き)は来年以降に持ち越しとなった。
心から残念だ。
今日は顔合せだというのに吉岡扶美子他2名とともに朝っぱらから「毎日王冠」へ。
「毎日王冠」とはつまるところ「競馬」である。知る人ぞ知るところであるが、
詩森は10年来の競馬ファンなんである。今でこそ競馬場に女の子もいっぱいいるが
詩森が行き始めたころはただの鉄火場。うらぶれたオヤジたちに囲まれ、自分の買った
馬がどこを走っているかもわからず右往左往していた可憐な少女も今や、
「差せ」「そのまま」など競馬用語を使いこなす女オヤジに成長した。感慨深い。
ところで「毎日王冠」はサイレンススズカの見事なまでの差し切り勝ちだった。
エルコンドルパソから買っていた詩森も、そのあまりの素晴らしさにゴール前は
つい「サイレンススズカそのままっ」と叫んでしまったほどだ。
おこぼれのように馬券もとったが、原点にも足りぬほどだった。でもいい。
素晴らしいレースだった。
最終レースをばしっと当てて、いい気分で稽古場へ。
読み合わせ。何年やっても初回の読み合わせは緊張する。
よい芝居になればいいと心から思う。してみせるとも思う。
競馬にうつつは抜かしていても座長詩森ろば、やるときゃやるんである。
(なにをだ?)
脚本が完成した。明日は顔合わせ。とりあえず出来あがって10月8日(木)
一安心である。それにしても「休日出勤をする」と言っているのに
ラストがどうしても書けない私に散歩だ、喫茶店だとつき合わされ
読んでもいない脚本のことをあーだこーだと聞かされたあげく
ラストが思い浮かんだ途端、「早く会社いきなよ。」と言われた
菅原さん(詩森夫)にはほんとうに気の毒なことをしてしまった。
いつも忙しい中素晴らしいチラシを作ってくれる陣内孝則似の10月3日(土)
デザイナー、岡田さんにチラシのできあがりがいつになるかおずおずと電話した。
まだ文字校正もしていないのでまだ印刷屋さんには入校していないと
思い込んでいたらいきなり朗らかに「明日があさってにはできまーす」
との返事。しかも「どんなですか」と聞いたら「ないしょ」と言われてしまった。
きっと自信作なのであろう。それにしてもびっくりしたなーもう。
今日はボランティアに行った。このボランティアは神奈川県にある8月 ・ 9月 ・ 10月 ・ 11月・12月
知的障害児の施設で季節ごとに行われる宿泊体験のお手伝いをするというものである。
今のところ、詩森が胸を張って「社会のお役に立っています」と言える唯一の活動だ。
ちなみに境くんもよくここのボランティアに行っている。
そして「役にたたないボラ」として評判の座長詩森の分まで「使えるボランティア」
としての名声を欲しいままにしている。「劇団関係者以外には評判がいい」という
彼の己惚れた発言もあながち嘘ではないんである。
ところで今回の宿泊体験は「ペンションに泊まろう」という企画だった。
伊豆の立派なペンションでステーキまで出る豪華な夕食を貪り食った。
そのあと一緒にいった子供のひとりが誕生日だというのでイチゴのケーキも食べた。
演劇人のご多分に漏れず貧乏人の詩森には、これ以上はないという贅沢である。
考えてみれば明日の米すらないようなどん底の生活の中で、八景島で泳ぐ白熊を
見れたのも、フェリーに乗って鴨川シーワールドに行けたのも全てここの
ボランティアのおかげである。なんだか書いてるうちに我ながら
「社会の役にたっている」というのは単なる勘違いに思えてきた。
でもいいんである。次のチラシには「社会と共に歩む風琴工房」とでも入れてやろう
とひとり企む詩森であった。
うちの会社が10月一杯でなくなる。一部業務は新会社を設立し9月26日(土)
移動するが、女性は全て解雇とのこと。ということは11月はフリーなんである。
今まで、何が辛いって稽古に集中できないことが辛かった。
1ヶ月近く芝居のことだけ考えてればいいなんて、なんて贅沢なんだ!
まあでも正社員という立場を体験することで、芝居だけやっていてはわからない社会の
システムというのは学んだ気がする。私には随分馴染まないものだったが、
貴重な体験だったように思う。
今日は姫こと田辺日太くんの芝居を観に成城学園前へ。9月24日(木)
公演会場は自分たちの稽古場兼で小さな公演なら可能という羨ましいようなスペース
である。公演はまあまあ面白かったけど演出に不満が残った。
1組の男女の成立しない会話というは解るが、ディスコミュニケーション
のもたらすスリリングさまで半歩及ばず「ただかみあわない」ということに終始した気がする。
今日は12月の芝居にでてくれる沢村小春ちゃんの芝居を見に行った。9月21日(月)
下北沢「劇」小劇場。ANGEL GATEという劇団だ。
小春ちゃんは頑張っていたし、役者さんもそこそこ達者なのだけれど、
なにか釈然としない芝居だった。チラシとかパンフを読むと「自殺は良くない」
という趣旨らしいんだけど、出てくる人たちが「普通そんなこと言うかい?」という
ような無責任なことをがんがん言うのでなんだか「死にたく」なってきちゃうんである。
これはいくらなんでも困る。本末転倒だ。
それとも「世の中の人はあなたが死んでもこのように冷たいのだから死んだら
損ですぜ」というのがテーマなのだろうか。うーむ。
でも愛人と本妻がお札を分け合うラストシーンは、好きです。
せっかく新しいページを作ったのに気付いたらもう9月も半ばを過ぎている。9月3日(木)
特にトピックスというものがないんだな。脚本は書いてるけど。
そう言えばおととい吉岡扶美子他2名と「カンガルー牧場」というところ
に行った。史上最強のポニー「ナリタブラリアン」がいる牧場だと聞いて
気軽な気持ちで出掛けたら、これがまた筆舌に尽くし難い凄い場所であった。
とにかくいろんな動物が無軌道に繋がれたり、放し飼いになったりしている。
駱駝もいるし(これは500円払えば乗れる)、象亀もいる。でかいネズミもいる。
カンガルーの檻は自由に入れるようになっていて勝手に触ったりなでたりできる。
そしてなんとあんた、カラスが繋がれているんである。
繋がれているからには、触れるのかと手を出したら、ガーッと齧られた。
吉岡も齧られていた。
でも口惜しいからおとなしそうなカラスで再度挑戦し、撫でることに成功した。
意外なことにカラスはフカフカで触り心地の良い生き物であった。
今日会社でOL仲間にその話をしたら、「カラスに触るなんて信じられない」と
目茶苦茶嫌がられた。でもカラスの触り心地はほんとにいいんである。
皆さんも機会があったらゼヒ触って見てください。
このところ脚本を書いている。「四谷怪談」。8月中にあげるつもりだったが、
暑いのでついつい先延ばしにしていたら9月になってしまった。仕方なしに書き出したら久し振りに脚本を書くせいか
書くのが面白い。乗りすぎで当初予定になかった役まで出来てしまった。役者を探さねば。
よく質問されるけど、詩森は脚本は稽古入りまでにきちんとあげる方である。
暗く重たい脚本が多いのでさぞ辛吟しつつ書いているのだろうと思われるが、どこでも書けるし、書いてる本人は
いたって明るい。コツは「絶対書ける」と信じることだ。
とはいえ、気分転換、と言い訳しつつ行うこの「ホームページ作り」の方がつい力が入ってしまうのは詩森とて人の子ということだろう。
今日からワークショップが始まる。もともとしゃべるのが上手な演出家ではない私だが8月 ・ 9月 ・ 10月 ・ 11月・12月
のんべんだらりとオフを過ごしていたせいで、ひどいしゃべりになっていて、自分でも なにいってるかわからない。ありさまである。
役者も体が動かなくて、相当なリハビリを覚悟する。
今日の参加者は境、吉岡、中村拓、富樫一雪。来週からはもうすこし人が増える。
親会社がいきなりつぶれたんである。かなり大きな倒産劇だった。今年に入ってつぶれた一部上場の
会社は4つだそうだが(その後長銀が「実質的に」つぶれたんで5つかもしれない)そのひとつがうちの親会社
である。子であるうちがあおりを食らわぬ筈もなく私も1ヶ月か2ヶ月以内に失業者となる予定。
しかし倒産の実態は意外に静かなものである。
静かなのだけれど、巨大なエネルギーが渦を巻いていてゆっくりと巻き込まれているかんじ。
どうでもいいけどスピリッツで最近月一くらいで載ってる「うずまき」という漫画はむっちゃこわい。
というわけでいきなりすごい幕開けの「ろば日記」である。
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