ろばくん ROBA DIARY

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2月28日 Thu

 お知り合いの西原さんが演出している「あなたがわかったと言うまで」を新宿パンプルムスまで。この空間、タイニイアリスだった頃はもう少し色っぽい空間だった気もするが、同じ空間なのに、何かがスポッと抜け落ちた感じになっていて、不思議な気持ちになる。お芝居のほうは、テキストがなるほどよく出来ていて、ふむふむと見る。でも最後ね。実は面接者はちょっとオカシイ女の人だった的なオチはいらないんじゃないのか。あのせいでものすごく古くさい本になってしまった気がするがどうか。そして、こんな風に組織に虐げられている個人、それはあなたです、という演出はとてもよくわかるけど、イッパヒトカラゲにしないでほしいな、ともちょっと思う。
 ところで今読んでいるとある本は、これは日本国民全員が読むべき本なんぢゃないの、などと思ってしまうくらい刺激的だが、これについては読み終わってからまた後日。ヒント。外国の政治学者が書いた日本への提言書、ですな。

2月27日 Wed

 オーディションの準備やら通信販売の処理やら劇団仕事。ビデオの化粧箱は100ケース注文したのだが、それがもう30ない。ということは、たった半年ほどの間に70本以上のビデオを買っていただいたということだ。脚本だってほとんど在庫なし。すごいなあ。そろそろ「ソウル・プラスティック」と「ゼロの柩」のビデオも作らなくちゃ。そういう編集も化粧箱に入れるジャケットのデザインもビデオに貼るシールも全部ぜーんぶ詩森の仕事。ビジュアル仕事、好きよ。好きだけどね。なんかね。このマニファクチャーなかんじがね。
 夜、煮魚でもするか、と近所の魚屋でナメタガレイを買ったら、シッポのところだから、と一枚分タダにしてくれた。ちょっと嬉しい。食後は琴ちゃんを放して、読書。なんだか優雅な生活だなあ。

2月26日 Tue

 琴ちゃんを外に出すとき、よくエサも外に出しておくのだが、ウッカリ籠に戻すときエサを入れ忘れた。そのまま外出し、夜中までそのことに気付かなかった。文鳥というのは、何時間か空腹を強いられただけで死んでしまったりするので、これは飼い主として絶対やってはいけないことだ。琴ちゃんはいつもは見向きもしない青菜かわりの緑色のエサを食べきってしのいでいたらしい。ごめんよ。琴ちゃん。おかげでピンクのクチバシが緑色に染まっていてかなりコワイ形相になっていた。しかもウンチまで緑色だ。けっこう生命の危機だったのかもしれない。エサ箱を中にいれたら、いつまでもいつまでも琴ちゃんはバリバリと食べていた。緑色のクチバシにヒエだのアワだののカラがくっついてこれもスゴイ形相である。その姿は小さいのにどこか逞しい。うーむ。人のカラダはこんなちっこい鳥にも存在感の上で負けてるぞ。まあ、でも飼い主としては、猛反省だわね。
 今日は琴ちゃん事件のほかにもいろいろあった。紅王国の受付もしたし、芝居も見せてもらった。フラジャイルの小里くんと会って話もした。先日読んだある小説があまりにすばらしすぎたのでしばらく不感症みたいになっていたが、そろそろ読書生活も再開せねば。さあ、まずは何を読もうか。

2月25日 Mon

 紅王国のお手伝い。今日はチケット完売だそう。詩森は客入れ担当。風琴工房組がみんなでやってくる。寺田くんもいる。おくむらさんも来る。で、みんなで飲む。昨日寝てないけど。ほぼ貫徹だけど。
 

2月24日 Sun

 そんなこんなで千秋楽。終わってしまえばアッという間。作・演出でもなく、主宰でもなく関わる演劇。そういう時間もいいものだ。やっぱり現場は楽しい。ちょっと元気になったよ。山田さんが打ち上げで「俺も倉迫くんも、早く自分の次の公演がやりたいと思っていると思うよ。自分のホームグラウンドに帰りたいよね」、と言っていた。そうだな。わたしもそうだ。それは受付だとやっぱりつまらない、とかそんな話ではぜんぜんなくて、モノを作ることのパワーをもらえる現場だったからだと思うんだよな。こういうことって中心になってやっているとわからなくなる。現場が好きだ。やっぱり好きだ。そういう気持ちを味わえるから、現場はおもしろい。
 元気にもなったので、時間の空いた時に事務所に行って前々からの計画を実行する。アゴラでロングランがやってみたかったのだ。もう年内は無理かな、と思っていたら丸丸2週間、一カ所だけぽかんと空いていた。よし、やろう、と思い、その場で仮おさえ。これで「病の記憶」一挙上演がついに実現するワケだ。そう、「病の記憶」を一挙に4本通し上演致しますわよ。どーぞお楽しみにね。
 で、家畜連合の顛末。打ち上げ会場で東京タンバリン俳優の田村くんも加入。何人入っても強そうなかんじがしないところが特徴だ。こうしてわらしべイベントも終了した。打ち上げを抜けて朝4時帰宅。明日も内職仕事がいっぱいだ。やるぜ。
 

2月23日 Sat

 今日はフラジャイルの桜井くんとキャブドライバーのいのべくんによるアフタートークライブがあった。するとトークライブだけ見に来ていた小里くんが、いのべくんに、「僕と詩森さんはユニットを組んだんだよ」と報告したあげくに、「君も家畜っぽいから入ったほうがいいよ」と勧誘していた。いのべくんもまた調子がいいので、「入ります、家畜連合」と安請け合いしている。なんだそりゃ。でもせっかくなので、キャブドライバー制作の平良くんも勝手に入会させることにして、一気に5人に膨れ上がる家畜連合である。しかし、調子にのって山田さんも誘ったらキッパリ断られる小里くんである。さすが山田さん。ダメ人間とは言え、生業は高校教師。やっぱり大人だ。小里くんといのべくんは「天然パーマ連合」というユニットを組んでいたらしいが、無事、「家畜連合」に吸収合併されることになった。そんないのべくんも交え、詩森と小里くんがお互いのインターネット日記の悪口を言い合っていたら、何を勘違いしたのか、いのべくんが「ふたりは日記を見せあう仲なんですか」ととぼけたことを言い出す。日記を見せあう仲…それはいったいどーゆー仲だよ。それにつけても問題は羊屋さんがいまだ家畜連合の存在を知らないことだな。
 今日はスズナリの二ツ森さんとタービンが来ていたので渋谷で飲むことに。タービンに「ちゃんと(受付)やっているんですか?」と怒られた以外はすごく楽しかったよ。

2月22日 Fri

 朝起きてメールをチェックすると小里くんから返信が来ていて、短く一言、「入ります。家畜連合」と書かれていた。嫌味のつもりだったのに、通じなかった。なんてことだ。
 受付も大部慣れてきた。よしよし。この調子だ。今回劇作家のみの山田氏はすっかり日曜日のお父さん状態。レジ用のプラケースもカッターもクリップも、ハサミも、詩森が家の制作箱から持ってきたものだ。ここのユニットはけっこうしっかり者のふたりが主宰(倉迫氏と山田氏)だと思っていたので、間近に接しての意外なほどのダメ人間振りに驚く。一日の売り上げを必死で計算した後で、台本の売上やらチケット代やらを持ってくるのはお願いだからやめてほしい。ま、わたしの主宰の時のダメ人間ぶりもちょっとしたもんだけどね。

2月21日 Thu

 飲み会の席で指輪ホテルのこよみちゃんに小里くんにいきなり怒られた話をしたら、「へえ、ふだんはヤギみたいにおとなしいのにね。」と言われた。なので、さっそく「小里くんも家畜だったとは知らなかったよ」と嫌味のメールを出してみる。ことのついでに「わたしと羊屋白玉さんでやっている家畜連合に入れてあげてもいいよ」と書いておく。もちろん羊屋さんは家畜連合の存在を知らない。わたしが勝手に思っているだけ。しかし、まあ、そんなメールを出す。
 ortは初日。受付は久しぶりだったし、初めてのシステムもあったので、初日乾杯にも出られないほどの大混乱。うーむ。これはシステムを再構築しなくては。

2月20日 Wed

 今日はort+ユニークポイントのプレビュー公演。なので今日から受付。受付なので当然受付していたら、フラジャイルの小里くんがやってきて、「受付なんかやってるヒマにほかにやるべきことがあるだろう」といきなり怒られる。なぜだ。
 しかし、この小里くんの理不尽な叱責がこの公演を通しての大きなわらしべイベントとなることを、この時はまだ誰も知らない。
 明日からは受付なので、プレビュー公演を見せていただく。いろいろ考えながら見る。利賀仲間同士は見るのも真剣。いろいろなことを考え、いろいろなことを思う。単純に面白いとかつまらないとか、言えない。言えやしないよ。

2月19日 Tue

 アゴラにちょっとだけ顔を出し、家に帰ってカレーを作る。それだけの一日。

2月18日 Mon

 ort+ユニークポイント公演の稽古場に伺って、受付関係の打合せ。稽古場の上のMOMOでは、紅王国が仕込み中。紅王こと野中さんがどういう意味なのか「寺田の写真いる?」とへんに写りのいい寺田くんの写真を持ってきたが「絶対にいらない」とキッパリ断る。そんなものもらったら、まるで寺田くんのこと大好きな人みたいぢゃないか。
 地下の稽古場では「水の中のプール」組が撤収中。チケット管理の安木くんが来たら場所を変えて打ち合わせ、と言われたので、ぼおっとして待っていたが、結局撤収が終了するまで安木くんは現れなかった。掃除くらい手伝えばよかったと後悔する。あの場にいた人はきっとボンヤリしてる上にタカビーなお手伝いさんだと思ったに違いない。その後庄屋で打ち合わせ。山田さんは明日作るという賄いのカレーのことで頭がイッパイのようだった。ようやくやってきた安木くんと詩森からいろいろなカレー隠し味についてレクチャーされ、「もう余計なことを言わないでくれ!」と叫んでいた。でもさ、カレーってさ、隠し味で勝負だからさ。
 そうこうしているうちにポケットで公演中のカムカムミニキーナに客演している青年団の永井さんが現れる。ああ、演劇人間交差点。それは庄屋中野店。そんなこんなで、詩森受付チーフなんで、皆様ぜひともいらして下さいね。

2月17日 SUN

 午前中はまたも京都魔界巡り。まずは「陰陽師」で高名な晴明神社。当然というかなんというかここのお守りやらお札には五芒星が書かれていてとてもカワイイ。つい欲しくなるがもともとお守りなんてものをあまり信じていないので、やっぱり買わない。と、思ったら知らぬ間に菅原さん(詩森夫)が「防火」のお札を買っていた。台所に貼ってウケを狙いたいそうである。いいのか。ウケ狙いでそんなもの買って。バチがあたるんじゃないのか。そう言ったら「お札から火が燃えうつるかもね」とあくまで大らかな菅原さん(詩森夫)である。それにつけても晴明神社のすぐそばですれ違った若い女の子たちは五芒星の書かれた紙袋を持っていたが、いったいどれほど晴明神社でグッズを買ったのであろうか。これからは関西返りのトレンドはUSJの紙袋より五芒星ということか。そしていくら流行っているとは言え、マンガのコピーを境内に貼るというのは恥ずかしくないのか晴明神社。そんな魔界。それでも魔界。
 そして、菅原さん(詩森夫)的には京都最大の好奇心スポット冷泉家(現存する唯一の公家屋敷。ものすごいお金持ちで今もお公家様のしきたりにのっとって暮らしている。非公開)を外から拝見してから、京都御所。もちろん魔界スポットである猿が辻は外せない。
 午後は大阪へと移動して、これも2回目となる海遊館へ。ここのデザインはほんとうに素晴らしい。何度来ても飽きない。女たちや子どもたちはイルカやらアシカやらラッコやらかわいらしい生き物に夢中になっていたが、そんなものには我関せず、アマゾンエリアの「ピラルク」になによりも心奪われる詩森である。シーラカンスに熱中し、わざわざ上京して読売ランドまで剥製を見に行ったという子ども時代からあまり精神的に成長していないらしい。ツボは古代魚。それにしても。カメレオンの赤ちゃんに熱中し、ジンベイザメの食事タイムを堪能した後は、ミュージアムショップへ。前回来たときに買い逃した「マメンチザウルス」のフィギィアを買うのが実は海遊館へ来た隠れた目的であった。ところがあろうことか「マメンチザウルス」は売り切れ。しかし、前回来たときはなかった「ブラキオザウルス」があったので、迷わず購入。ついでにちょっと小さいサイズの首長竜「エルサモザウルス」も購入する。こうして我が家のジュラシックパーク化は歯止めもきかず進んでいくのだ。旅先での買い物に興味がなく、今回も「ようじ屋」の「あぶらとり紙」ひとつ買おうとしなかったというのに、唯一買ったものが「恐竜のフィギィア」。わがことながら納得いかない。
 帰りはまた伊丹空港から飛行機。我が家は羽田から近いので、6時に乗って7時30分には我が家着。いやあ。遊んだね。魂、洗濯したね。そして、帰るとすぐまた行きたくなるという京都の魅力がちょっとだけわかった今回の旅だ。でもそろそろ現実に戻らなくちゃ。うん。戻らなくちゃだね。

2月16日 Thu

 早起きして、イノダコーヒで朝食。わかる人にわかると思うがこの行動、かなりのミーハーである。朝食も朝食としてはお高いが、ザガット・サーベイでは京都のレストラン人気第一位だそうである。ちなみに第2位はなぜか「スターバックスコーヒー」。こんなにおいしいものがたくさんある町だというのになぜ「スタバ」。京都人の考えていることはよくわからない。
 その後、大原へ。今回の旅行、わたしは奈良に行きたいと主張したのだが、菅原さん(詩森夫)がどうしても冬の大原の行きたいと言うので京都になってしまったのだ。そんな菅原さん(詩森夫)は別に大原が好きというワケではない。前に行ったときあまりに人が多かったので、空いているときに一度行ってみたいという好奇心によるものである。まったく迷惑な話である。まあでもせっかく大原まで来たからにはと三千院へ。三千院は「をんなひとり」で有名であるが、やはりというかなんというか、冬の三千院は訪れる殆どの人が「をんなひとり」なのではないかという「をんなひとり旅」スポットなのであった。
 大原は三千院だけ拝観して、今度は鞍馬寺へ。あの牛若丸が天狗と修行したという鞍馬山である。ここは寺とは言え登山と言っても差し支えない山の上。鞍馬山から下りたところにある貴船神社とともに、京都屈指の「魔界スポット」である。覚悟はしていったがあまりの急な登りと下りに足がガタガタに。途中「魔王滝」という滝があったり、奥の院が「魔王殿」という名前だったりして、魔界っぷりもなかなかである。「魔王」という言葉についつい過剰反応し、下らない写真をいっぱい撮ってしまう詩森だ。
 貴船神社から貴船口までのパスが冬は運行されていないことにショックを受けつつ2キロの道をさらに下り、貴船口から叡山電鉄に乗り、魔界から帰還。祇園をそぞろ歩いてから、今日の夕食は「一平茶屋」。ここの蕪蒸しはほんとうに美味しい。高いけどね。

2月15日 Fri

 5時に起きて羽田空港へ。そう今日から3日間、冬の京都に行くのだ。飛行機とは豪勢、と思うかもしれないが、パックツアーにすると新幹線で行くより飛行機のほうがずっと安いのだ。関西方面は近畿日本ツーリストがオススメ。2泊3日でなんと25000円。まさに「デフレ」だよねえ。
 京都に着いてまずは石庭で有名な竜安寺へ。京都には他にも石庭がたくさんあるけど、やはりここの石庭はなにか特別なかんじがする。でもどうしてここにくる人は石の数を声を出して数えてしまうのだろう。知らない方のために一言レクチャー。ここの石庭は15個の石で構成されているのだが、どこから見ても必ずひとつ見えない石があるのだそうだ。実際数えるとほんとにそうなんだけど、この素晴らしいお庭を前にして石を数えることばかりに熱中するというのもどうかと思うがいかがなものか。
 その後、西芳寺の拝観時間に間に合うようだったら、広隆寺に行きたかったが、あと100メートルで広隆寺というところで、時間がなくなりちょうど来たバスに乗って西芳寺へ。西芳寺は通称「苔寺」と言って、苔のお庭で有名なお寺である。苔の保護が大変らしく事前に往復葉書で拝観申し込みをしなければならない上に、拝観料を3000円もとられる。しかし、やはり一度は行ってみたかったので、まあ、冬に行くのはどうかとも思ったが、今回思いきって拝観申し込みをしてみたわけだ。拝観時間までキッチリ指定されるので、遅刻はできない。
 無事遅刻はせずに西芳寺到着。門のところで葉書をチェックされた後、いきなり本堂に通され、「皆様もご唱和を」と「般若心経」を読まされる。「ぎゃーてーぎゃーてーはーらーぎゃーてー」とみんなで唱和した後は、護摩符にお願い事を書いて奉納。3000円の拝観料、ダテじゃなし、というところを見せつけたところで、うやうやしくお庭にご案内され、説明を聞いた後、お庭を自由に散策という段取りとなっている。
 冬とは言え、さすがにお庭は素晴らしく、人の少なさも相まって堪能。
 それにつけても、スゴかったのは、ここで一緒に拝観した人々である。まず目を引くのは、70歳くらいの日本人の男性とアメリカ人らしき女性のカップル。女性は英語しか話さず、男性は特に英語が堪能というかんじにも見えない。男性は職人風の昔気質なおじいちゃんなのだが、会話のかんじから言ってどう見てもふたりはご夫婦なのである。ふたりはどうやって出会い、そして結ばれ、いまここにいるのだろう、枯山水の見事なお寺を回遊しつつ、ふたりの間のドラマに思いを馳せる詩森である。その他、ペア毛皮の極道風カップルもいたし、物思いに沈むひとり旅の女性もいた。他の寺で出会った人々とは一味もふた味も違う人間模様を見せつけられ、あの毛皮カップルの場合、どちらが拝観の往復葉書を出したのだろう、とか、余計なことばかり考えてしまう私は、苔寺を拝観するにはまだまだ人間修行が足りないということなのかもしれない。
 そんなことを思いつつ、西芳寺近くの鈴虫寺でかなり生臭いお坊さんの説法を聞いた後、とって返して広隆寺へ。すると今日は「涅槃の日(仏陀が入滅した日)」ということで、宝物殿の拝観料が無料であった。そして、弥勒菩薩様と再会する。この弥勒菩薩様にお会いするために京都に来たと言っても過言ではない。国宝第一号であり、日本で最も有名な仏像である弥勒菩薩様は、とても小さく、なだらかな姿で、そして、乳白色のオーラに包まれているのであった。
 食事をとってホテルに戻り、お風呂に入ると5時起きがたたり一瞬で寝てしまう。そういえば今日夕ご飯を食べた「ウシノホネズット」というヘンテコな名前の居酒屋はとても美味しかったよ。

2月14日 Thu

 今日しか行けないので横浜まで大西さんの企画。大人の文化祭という趣。やっている人が楽しんでいる様子が伝わってきたし、講談は面白かったけど、厳しく考えると2000円は高い気がする。どうか。

2月13日 Wed

 見てしまったよ。ジャンプ・ラージヒル。日本人選手は残念だったが、スイスの20歳、シモン君の大ジャンプに満足。それにつけても全てが終了したら3時30分。でもこの大会はじめてライブで中継を見たので、なにか達成感のようなものを感じつつベットに潜り込む詩森だ。いいよな。オリンピック。見ているだけで達成感。もちろん、やってる人はタイヘンだと思うけど。そう、やってる人はタイヘンなんだよな。それにつけてもスキーに行きたくなることだよ。

2月12日 Tue

 劇団の反省会。今回の「ゼロの柩」には、演出家として稽古場でこうありたい、という強い理想を持って臨んだ。けれど最終的にわかったことは、稽古場というのは「かくありたい自分」ではなく、「こうある自分」が露わになるばかりの場所だということだ。反省すべきことはたくさんあり、劇団に避けられない(もしくは避けられたかもしれない)変化も訪れる。そして、次の公演もやってくるのだ。
 と、ここまで書いて、…とゆーことは、脚本書かなきゃならないんだ、といきなり気付き、愕然とする。ここまで3回くらい当日パンフの「次回予告」に載ったとゆー、幻のタイトル「箱庭の地図」についに着手するときがきたワケね。劇作…劇作ねえ。さて、どうしたものか。

2月11日 Mon

 とある計画のためにとある方とお会いする。まだハッキリしていないことなので、こんな書き方、スミマセン。公演以来、隠居生活をしていたので、スゴク緊張したよ。そういう用事であったワケではないのだが、「ゼロの柩」に関するおもしろい意見などもいただき、ああ、やっぱりマンパワーって大切ね、などと思う詩森。人にアポイントとるのも知らない人に会うのも苦手だけど、嫌いじゃない。だからそこから頑張りたい。頑張るべきだろう。もう少ししたら、この「とある計画」についてもジャジャンと発表致しますね。
 それにつけても、オリンピック。ついつい見ちゃうね。見たくなるね。ウィンタースポーツ好きだからさ。冬季五輪好きなのよ。女子クロカンの最後は凄かったな。スノボの女子ハーフパイプも凄かったね。なにせ唯一人並みにできるスポーツがスキーだからさ。あ、あとスケートも滑れるね。昔はジャンプもできたよ。ハーフターンくらいだけどね。そんな3連休。

2月10日 Sun

 今日は芸術劇場であった。NHK教育とは言え、風琴工房がテレビに出るのである。夜10時、ビデオをセットし、放送に備える。アッという間かと思ったら、テレビの3分って意外に長いのね。インタビューもお芝居のほうも上手に編集してもらって、音声も綺麗で、身に余るキャプションもつけていただいて、思ってたより、ずっとよいかんじの放送になっていた。すごいな。NHK。なので他人事のように案外冷静にみられたね。風琴工房にしては上出来ではないでしょーか。関係者の皆様、ほんとうにありがとうございました。

2月9日 Sat

 琴ちゃんがしきりに痒がっているし、アタマのテッペンがハゲてきて痛々しいので獣医に連れていってみる。「はい、いらっしゃい」と愛想の良かった獣医。「あの、鳥なんですけど」と言ったとたんにあからさまに顔が曇る。診察カードに名前を書いていたら、「鳥を買ったところで、鳥を診られる獣医さんを紹介してもらったほうが」と言われ、「やはり鳥は難しいですか?」と聞くと、「ええ、ウチなんかだと、犬や猫、ハムスターくらいなので」とかなりはっきりと診察拒否される。ハムスターはよくてなぜ鳥はダメなのか突き詰めたかったが、ひとの良さそうな獣医さんが怯えたような目で琴ちゃん「ハゲ」を見ているので、しょうがなく家に連れて帰り鳥を買った店に電話する。そこでも何故か開口一番「手乗りですか?」と聞かれる。果たして文鳥にとって「手乗り」かどうかというのはそんなに重要なことなのだろうか?そのナゾはとけぬまま、アタマのハゲについて説明すると、鳥屋のオバサンはあっさりと「ああ、それは羽根替えですね」と言い放つ。なんでも鳥は一年に一度、全ての羽根を取り替えるのだそうである。いや、猫でも犬でもそうなのだが、そんなハゲになるほど毛は抜けなかった。そういうと、オバサンは「なんか、針みたいのがピョコピョコでてないですか?」と言うので、「あ、出てます」と言うと、「それの皮がむけると羽根になるんですよ」とあっさりと返されてしまった。ひゃー、そうなんだ。そうだよね。羽毛がいきなりカラダから生えてくるワケないもんね。そう言えば、骨みたいになっちゃった尾羽が先のほうから枝分かれして、ちゃんと羽根になってるよ。こうしてこの年なって羽根のでき方を学習する詩森だ。ふーん。そうなんだ。知らなかったよ。ビックリ。
 そんな琴ちゃん、すっかり飛ぶのも上手になり、一日一時間ほどの放鳥時間をたっぷりエンジョイしている。ターン旋回等も覚えた。水の入った器を出しておくと行水もする。面白い。面白いよ。鳥。考えてることはあいかわらずわからないけどな。

2月8日 Fri

 自伝、伝記、対談好きの詩森、ついウッカリとあるバレーダンサーの自伝を買ったら、薄い文庫本なのに700円もしてビックリした。とあるバレーダンサーというのは、実は熊川哲也である。もちろんファンということではない。念のため。それにつけてもこの高額さは巻頭のプチ写真集の故か。まあ、でも書いてること全てが強気で自己愛に満ち満ちていて、痛快ではあるな。  仕事が忙しくて今日行こうと思っていた芝居にいけず、夕食も作れず、家の近所の中華屋さんでゴハン。ここのオコゲは比較的安価で美味しいのだ。皆様、北品川に来たときは創作中華の「開」。おいしいですよ。オススメ。

2月7日 Thu

 例えばパーティ会場で話したい人がいて、まっすぐその人に寄っていける人と、話したい人ほど近づけない人がいるとしたら、わたしは当然後者である。日本人はたいてい後者だろう。でも成功する人って、ぜったい前者なんだよな。別に成功したいわけじゃないけど、ちゃんと話せる人にはなりたい。自意識過剰なんだよね。わかっちゃいるけど、そうかんたんには直らないよ。関係ないけど、前に寺田くんと友達のバイト先に気軽にいけるかどうか、という話をしたことがあって、わたしは恥ずかしくてなかなか行けないのであるが、寺田くんはむしろ行くのが好きなのだそうである。「だって楽しいじゃん」とわたしの知る限りでも人見知りの最右翼に属する寺田くんは言い放つが、いったいどちらが多数派なのだろう。ナゾだ。
 家に帰ったら、申し込みしてた利賀の演出家コンクールの要綱が来ていた。ワタクシのヘンクツな好みからいってもアラバールか谷崎でキマリだな。と思ったら、アラバールは野外限定なのだそうだ。あの利賀の、メチャクチャ手強い野外限定。どーする詩森。それにつけてもイヨネスコの「ふたりで狂う」というのはいったいどーゆー戯曲なんだ。まあ、いちおう全部読んでみるか。

2月6日 Wed

 なんにもない一日。ニュース見ていたら、なんとなく腹が立ち、「いい政治ってゆーのは、いったいどーゆーものなワケ?」と菅原さん(詩森夫)に聞くと、「日本は首長の権限が弱すぎるのがいけないのだ」と言って、なぜ日本では首長の権限が弱いのかということを歴史をひもときつつ説明された。それがわたしの聞きたかったことなのだろうか。よくわからない。
 夜中、寺田くんと電話。打合せからディープな話にもなり、「なんかようやく気持ちの整理がついたよ」と最後に言ったら、「あんた先週もそう言ってたよ」と呆れられた。ええまあ、呆れて下さい。天敵、寺田くんになぐさめられてるようではわたしもヤキが回ったものだ。そんなねえ、何週間も気持ちの整理ばっかりしてたってねえ。元気になるわ。たぶん、3連休明けくらいに。

2月5日 Tue

 ずっと気になっていた柳田邦夫の「犠牲」を読む。自死した息子が脳死から死に至る数日間を書いたノンフィクションだ。脳死の問題も深く考察されているし、精神を病む人を身近に持った人の深い苦悩と諦念のようなものが胸をうつ。終章にあたる「二人称の死、三人称の死」の部分は現代を生きる全ての人に読んで欲しい、と思う名文である。江藤淳の「妻と私」を読んだときも思ったけど、身近な死を知性に裏打ちされた静謐な文章で綴られると、凡人にはちょっとたちうちできない。
 今日はその他、桐野夏生の「柔らかい頬」を読む。直木賞か。これが直木賞なのか。いいのか。直木賞。そんなことで。ついでに阿部和重「ニッポニア・ニッポン」。これは思いつきだけで書いちゃったような小説だな。発想はいいのに。
 なんてまあ、人の創作に感動したり、文句言ったりしているヒマがあるなら、自分のコトやれってかんじだよな。そうなんだけど、なんか憂鬱でさ。生命エネルギーが最低に下がっていても出来てしまう読書というのは、人間の活動の中でも下等な行為なんだろうね。きっと。

2月4日 Mon

 久しぶりにテレビをたくさん見てしまう。わたしはあんまりテレビを見ないので、独身の頃はテレビのコンセントを抜いていたくらいだ。見るときだけ差し込む。それでも不便がないほど、テレビを見なかったということだ。映画をビデオで見るのも苦手だ。で、たまに見ると、バラエティばかり見る。ニュースは最低限。テレビが流す情報は(雑誌でもだけど)信用ならない。今回の田中真紀子さんの解任に至っては、何を読んでも何を見てもさっぱりわからない。わからない仕組みになっている。興味のある事柄であれば、いろんな角度から情報を集めて、自分なりに考えたりもするけど、今回のことにはそこまでの興味も持てない。というか、あんなに一日中やらなければならないほどニーズはほんとにあるのか?疑問だ。

2月3日 Sun

 今日も琴ちゃんを鳥籠から出す。琴ちゃんも鳥籠から出るのを楽しみにしているようだ。図書館に行って読み終わった本を返し、その分また本を借りてくる。竹本健治の「ウロボロスの偽書」読了。いや、これね、面白いよ。しかもものすごく。「ハコの中の失楽」も面白かったけど、「ウロボロス」はもっと面白い。小説を書くということに対する、そしてミステリというものに対する絶望がひしひしと伝わってきて、でもそれが結果として物語の可能性みたいなものを指し示しているところが、スゴイ。メチャクチャで荒唐無稽。メタの極地。うん。面白かったよ。
 そんなこんなで、夕食はマグロとアボガドの丼と豆苗とザーサイと豚肉のスープ。自分で言うのも何ですが、とても美味しかったざます。

2月2日 Sat

 琴ちゃんを2回目の放鳥。殺虫剤を買ってきたので、羽根の後ろに噴霧してみる。琴ちゃん狂乱。まあ、でもしばらくするとそんなことをされたのも忘れ、手に乗ってくる。どうでもいいが、琴ちゃんは飛ぶのが下手だ。鏡にぶつかって墜落したり、スチール製の棚の上で滑って転んだり、マンガみたいなことをいろいろやらかしてくれる。それにしても、愛玩動物というのは、ちゃんと愛玩されるようにできているのがスゴイ。我が家は「琴ちゃん」に恥ずかしいほど夢中である。
 夕食に焼きウドンを作って食べた後、自転車で駒場アゴラへ。鳥取の劇団、夢oresの東京公演があるのだ。観劇後、主宰の森本さんとちょっと話してから、ユニークポイントの山田さんといろいろ打合せ。ようやく演劇のことを考えよう、という体制になる詩森だ。その後、アゴラでみんな飲んでいるだろう、と戻ってみると誰もいなくて、飛ぶ劇場の泊さんがウロウロしていたので、ちょっと立ち話。帰宅。

2月1日 Fri 

 宮本輝の「草原の椅子」読了。宮本輝はさんざん読んだがごく初期の数作品以外はあまり好みではない、というのが、ようやくわかった。もう読まないかもしれない。しかし、なんとなくまた読んでしまうのかもしれない。今日の夕食はプルコギとトマトとキュウリのサラダ。自炊というのは気ままに食べたいものを食べられるのが良い。食後は今月行く予定の京都のガイドブックを読んで旅行コースを検討する。旅行に関してはとかく詩森はマメだ。京都には往復ハガキで申し込まないと拝観できない場所がいくつかあるが、そんなひとつ、西芳寺(苔寺)の拝観申込みも済ませた。自炊のように気ままにふらっと旅行、というのは、なかなかできない。せっかく行くのだから時間が許す限りいろいろな場所が見たいのだ。行ったことのない場所にも行きたいし、京都に行くたび行くべき場所もある。奈良と京都はほんとうに奥深い。そして詩森は認めたくはないが観光好きである。「観光好き」。なんてカッコ悪い響きなんだ。それでもいい。広隆寺の弥勒菩薩を拝み、竜安寺で石庭を眺める。冬の大原を歩き、貴船神社にも行く。この類い希な好奇心のオカゲでけっこういい思いだってしているのだ。もちろん酷い目にもさんざんあってるけどさ。


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